見た目にこだわるポーズが別世界へと誘う

ヨガとは、他人と比べないもの。

ヨガとは、自分の内側に意識を向けるものです。


例えばダウンドッグ。

膝が伸び切らなくても、かかとが床に付かなくてもそこは問題ありません。

そうです、ポーズは一人一人違って良いものです。

一人一人にフィットする心身の位置を信じて欲しいと思います。


とはいえ、クラスでは細かく身体の配置を案内していますよね?

精神性を求めるヨガにおいて、あえて肉体的な指導をするのには理由があります。

結論から言うと、ポーズの基準にこだわることで、瞑想状態へ入りやすいからです。


ここでは、その理由についてをご紹介します。


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▶︎ポーズ基準にこだわると、瞑想状態に近づくワケ

①・怪我や痛みを防げる

②・エネルギーラインが整う(呼吸・氣)

③・意識を向ける的ができ、集中が高まる→瞑想状態へ

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▷①・怪我や痛みを防げる

まず、身体には骨や関節に負担のない配列というものが存在します。

そして、私たちの身体には癖が存在します。


例えば、良い脚の配列が左の写真。

悪い脚の配列(身体の癖)が右2つの写真です。

左側の良い例を見ると、膝と足首の中心が正面を向いています。

右の2つはそれぞれ向きが違いますね。

この右2つの身体が後天的に発生した場合、これを身体のクセと呼びます。


正常な位置から、クセによって骨や関節の配列がズレるとどうでしょう。

場合によっては、痛みが生じます。さらに、筋肉が正しく使えずこわばることで、怪我のリスクも高まります。ヨガのポーズにおいても、身体の癖は強く出てきます。その癖は長年付き添っているものなので、もはやクセと気が付かない場合も多いです。


その癖を残したまま、ヨガのポーズをとるとどうでしょうか。


そうです、痛みや怪我に繋がります。

例えば、O脚の方が無理に足を伸ばそうとすると、膝の位置がねじれ、膝関節に痛みが起こりやすくなります。


つまり、大切なのは、足を伸ばそうとする意識よりも、身体に無理のない骨や関節のポジションを目指すことです。これは誰もに共通する、基準です。


ダウンドッグでは膝が曲がっても、踵が浮いてもOKです。

これはポーズが十人十色だからです。

しかし、膝と足首の中心の向きは「正面」

これしかありません。


これをポーズの基準と呼びます。(アライメント)

ポーズの基準を大切にヨガをすることが、瞑想状態へ近づくために、まず必要なことです。



▷②・エネルギーラインが整う(呼吸・氣)

身体に負担の少ない①のポーズ基準においては、呼吸の通りがスムーズになります。

呼吸のための筋肉が正しく動くには、正しい骨の配列であることが重要です。


呼吸がうまくできない場合には、エネルギー(呼吸・氣)の流れる道に詰まりが生じます。すると、ヨガをする効果が半減してしまいもったいないですね。


つまり、呼吸を深めるためにも、ポーズ基準が重要です。

呼吸や氣の重要性については別の記事で紹介していきます。


▷③・意識を向ける的ができ、集中が高まる→瞑想状態へ

瞑想状態とは、一点に集中している状態です。

クセによって身体がポーズ基準から外れて、ヨガをしているときを考えてみましょう。

筋肉が上手く発揮できず、体重が一点に集中し、関節に痛みが出てくるとします。すると、「みんな出来ているのに恥ずかしい、悔しい」と考えるかもしれません。さらに、我慢をしており、姿勢も正しくないので呼吸も浅くなりがちです。「いつ終わるの?早く帰ってDVD観てればよかった。」などと後悔しはじめるかもしれません。

この様子では、頭の中はあっちにこっちに意識が飛んでフル稼働ですね。

瞑想状態とは、一点に集中している状態でした。

上記の状態では、瞑想状態の反対側にある世界です。


それでは、ポーズ基準を重視して、身体に過度な負担をかけずにヨガをしているときを考えてみましょう。

筋肉が上手く発揮されて、体重が分散できている、痛みも生じないOR無理がない。呼吸筋が上手く働き、深い呼吸を感じられている。

このような様子であれば、不要な考えが浮かびにくいです。次第に、頭の中は静かになっていきます。すると、自分が意識しようと決めたところに集中することが容易になります。

これが無理なく続いた状態が、瞑想状態です。



以上です。


ポーズ基準を徹底するヨガは、身体を調整していく作業です。

それは、一見肉体的指導に見えます。


しかし、その目的はポーズを型にはめるようにすることではありません。

・個人個人が心の瞳をもつこと (内観するための目を持つこと)

・自己を探求する空間をつくること (身体や呼吸の反応を観察すること)

・集中する的をつくること (集中できる頭の静けさと、対象を決めること)を目的としています。


繰り返しますが、ポーズは十人十色です。

一人一人にフィットする心身の位置を信じて欲しいと思います。


ですが、ポーズ基準は1つです。

ポーズの基準にこだわることで、別世界が広がります。


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▶︎ポーズ基準にこだわると、瞑想状態に近づくワケ

①・怪我や痛みを防げる

②・エネルギーラインが整う(呼吸・氣)

③・意識を向ける的ができ、集中が高まる→瞑想状態へ

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